Google検索はやはり難しい。
私のような情報弱者には少なくとも全く知らないことを知るツールではないのだと思う.
よくGoogle検索は頭良くないと使いこなせない言われている. Gitみたいなものだろうか.
私は恐らく使いこなせていない.使いこなしている人のそばで検索エンジンを扱っているとページの内容の信用度に対する嗅覚や自分が探しているものじゃないなという感覚がすごく鋭い.
私にはそれがない.ページみて、こういうこと?んでもこっちはこう書いてる?これは関係ない?って試行錯誤している.
Google検索で一番難しいのは「検索キーワード」を思いつくこと.(統計的根拠も何かも皆無.経験に基づく)
ここで一番差がついてしまうのだと思う.
Google検索で新しい情報を得ようとするときには、
→まず最もそれっぽいワードを入れる.
→そのワードで引っかかったページから、新しい情報を脳内で整理.(これがむずい)
→それらの情報を元に新しい検索キーワードを生成(これもさらにむずい)
→再度検索
→上記を繰り返して情報を絞り込んでいき、欲しかった情報に収束するまで行う.
そうやって私はGoogle検索を武器に情報の絞り込み探索を繰り返している.
でもこれは自分が欲しい検索からはまだ遠い.もっとテキトーに見つけたい.
確かにYahoo時代のディレクトリ型も利便性は低かった.
ディレクトリ型の知識探索では、地図でいうと
関東の…東京の…新宿区の…レストランの…ラーメン屋!
みたいな検索になって本当に大変.
でも一方で体系的に自分が今どこにいるかがよくわかる.新宿の周辺にどんな区があるかやラーメン以外になんの選択肢は何があるかも見えてくる.知識が自ずと整理される効果がある.辞書型に脳内が整理される気がする.学問が分野ごとに整理されていて他にどんな学問があるか深く学ばなくても概要で一括りにできているように、そんな整理が自然とできている.だから次の探す場所も自分のなかで整理がついている.
Googleのキーワード型の知識探索では
「新宿 ラーメン」
で検索することができ、手軽で目的がはっきりしているときは非常に便利.
しかし一方で、これは先のディレクトリ型に対比してみると今どこにいるのかわからない.
また自分が探していたものの他にどんな選択肢があるのかわからない.ゴールが明確に決まっていなかった時に偶然に解や近似解を見つけることも、その新しい検索キーワードの切り口すら見出しにくい.
これはGoogle検索で用意するのはその検索キーワードでたどり着ける情報の場所だけで、周辺の単語やその知識分野への道案内が行われないから(当たり前). だからいろんな情報は複数ありそうだけど、どれを選べばいいかわからず迷子になりながら情報を探索することになる.
未だに欲しい技術を探す時は一旦ネットを離れて体系化された本を買って網羅的にページを読み進め欲しい情報を見つけて自分で脳内で整理して再度本当に自分のほしいものとして適切か検討する.
しっかりと理解したいときは結局そのプロセスになるのは理解できるけど、ちょっと知りたいだけならその重いプロセスはパスしたい.できるなら検索で済ませるようにしたい.
味見を検索でして筋が良さそうならがっつり本を読み込んで学びたい.
Google検索はよく検索される他のキーワードをページの一番下に出してくれるけど、そうじゃない.
だれも今探している店の5m以内を探したくてページ下部までスクロールしたんじゃない.そういう人ももちろんいるとは思うけど、提示された店を見た上で違うなって思ってもっと周辺をもっと別の選択肢を探したいんだ.
確かにGoogle検索がこれ以上機能を求めたら汎化検索エンジンの域を超える気がするのもわからなくもない.
でももうちょっと踏み込んでいんじゃないかと個人的には思う.
実際に技術の検索について考えた時にGoogle検索ではキーワード等が全く思いつかないことが多い.自分が欲しい技術はどういう切り口で絞り込むか/どんな技術キーワードで探すかは難しい.何も知らないから. どの単語がキーになるのかもどんなことで検索すればいいかも.
バズっている分野だったらアフィリエイトを狙ったブログ記事がいくらでもあるのでその場所となっているサイトの中で道案内をしてくれることもあるけど、そうじゃない分野は道案内がおらず各々の技術が点(サイト)で存在するだけ….
そんな中、標識のない世界で検索を繰り返して右往左往….
情弱には厳しい世界…. (そもそも本で調べろというのはごもっともですが…)
じゃ全ては辞書式のWikipediaになればいいかというと、技術を探すというときになったときにはそれも違う.
辞書式ではあるがWikipediaは科目/学問分野によるジャンル分けになっている.われわれが技術を探す時にはどの学問分野かなーでは探さず、「目的」で探している.
だからWikipediaのカテゴリから技術を探す人なんていないと思う.(Wikipediaにカテゴリがあることすら知らない人もいると思う)それだったらまだカテゴリから探すのではなく、Google検索でひっかかるWikipediaを開く方がまし.ただ、私の経験では目的で検索してWikipediaが出てきたことない.それはWikipediaでは技術の内容の説明が主にされているからで、技術の目的、応用や周辺との関連が比較的薄弱な説明しかされていないからだと思っている.
Wikipediaの技術の日本語ページは複数問題があると感じている.
- そもそも技術としてヒットするページが非常に少ない
- 英語のApplicationに当たるChapterがないことが多い
- 他技術との関わりに関する記述が少ない
1は最近本当に感じる.Google検索のデフォルト言語設定は最近英語じゃないとろくに見つからない.Google検索で技術を探すのはもしかしたら間違いなのだろうかと感じるくらい少ない.
2はたまに見かける.英語はこの技術が何に応用されているかを具体的に記述してくれていることが多い.英語を翻訳して日本語を作っている場合も適切に記述してくれていることがあるけども、純日本記事は”比較的”少ない気がしている.
3は2にも関係することだけど、応用の他に関連技術の結びつきが少ない.他の技術とどう違うのかどう使いこなせばいいのか.といった視点が少し少ない気がしている.
そういう思い入れがあったため、とりあえずディレクトリ検索でいいので(時代に逆行…)技術を探せるようにしたかったので個人Webサイトを作った.もう2年ほど経つ.
ThothChildren
http://www.thothchildren.com/top
やりたいことは目的で技術を探しやすくすること.
またサブゴールとして、技術の関連するものや使用されている技術、技術が想定する前提等を含めた記事になっていて技術のつながりが明瞭になること.
(話は逸れるが、他に検索関係なく、こんな技術が欲しいけど、何が前提なんだろう、何が効果なんだろう、何が注意点なんだろう… そんなことがわからないまま技術を使おうとして死ぬことも多々.それもこのサイトでは解消したい.)
このサイトでは、キーワード検索とディレクトリ検索の二通りを残している.
それは上記のように双方のいい点が存在するからだ.とりあえずハイブリッドにしておけ、っていうありがちな方針.
しかしディレクトリ検索はその核の「情報のディレクトリ整理」が非常に難しい.
どの目的の階層を上におくか、そもそもどの目的の切り口で切るか、その目的はどうでもいい人がいた場合は二つ以上の道を追わなくてはいけないのか等々非常に悩ましい.固定的なディレクトリ構造における道案内は一旦決めてしまうとみんなの道案内が一緒になってしまう.(これも当たり前)
一番手が止まるのは知識を書く時ではなく、その知識への道案内(ディレクトリ)を用意する時.(キーワード検索は用意する側も楽…)
このサイトにおいてディレクトリを作る時に意識することは以下
- 目的の階層に技術名は極限まで使わない
- そうすると単語がわからないとつまる
- 技術分野のジャンルで分けないで、何をやりたいかで分割していく
- 技術分野で分けたら他の類似技術分野への遭遇が行われない
- 自然に選択できるディレクトリで切るそしてわかりにくくないように
この3つを意識して作っている.
ただやはり作ってみたものの、実際にディレクトリを使おうとするとその大変さが目立つ.
ディレクトリが深すぎる…なかなかたどり着けない…
目的の順番がしっくりこないことがある.
なので今回、もう一つ機能を追加した.
Thothnator
http://www.thothchildren.com/thothnator/top?lang=ja
質問を繰り替えして技術を推薦する仕組み.(某サイトを参考にしています)
これならディレクトリの構成を気にせずデータインプットによってある程度適切な技術を推薦できそう.ただ本当はYes/Noを全て入力して最もお勧めなものを上げるのが一番よいとは思うが、今はひとまず最短で質問が終わるような形で実現されている.
知識の登録では技術分野に関係なくできるため、複数の技術分野から技術に関して調べることができるはず.
また推薦候補には他にも提案するので全く知らない知識/思いもよらなかった知識についても知れるようになるはず.
この形を一旦作ったので後は利用しているうちに利便性の高い方法を見つけていくしかない.
また使っていて課題を感じたら改善しよう.
少しは楽になるといいなぁ…技術/知識調査…